Chilled Desserts from Around the World – 世界の冷たいデザート –

サマープディング (Summer Pudding)、イギリス

イギリスの夏の定番デザート。食パンを敷いた型に、砂糖で煮たラズベリーやブラックベリー、赤スグリなどを詰め、冷蔵庫で一晩冷やして作られます。

かつては「水治療法の菓子」を意味する“Hydropathic Pudding”と呼ばれ、療養の温泉や保養地に訪れる人々のために作られたのがはじまりであるとされています。

というのも、サマープディングは脂肪分の多いペストリー生地を使用しておらず、食事制限があった人々でも躊躇なく食べることができたためです。

ジェラート (Gelato)、 イタリア

イタリア語で「凍った」を意味する氷菓子の総称。一般的なアイスクリームに比べて乳脂肪分が少なく、バニラ・チョコレート・ヘーゼルナッツ・アーモンド・ピスタチオなど様々な種類があります。

ジェラートの先駆者として知られているのが、イタリアの舞台デザイナー、建築家、芸術家などで知られるベルナルドブオンタレンティ。16世紀、スペイン大使がフィレンツェのメディチ家の宮廷を訪れた際にジェラートが提供されたといわれています。

カルスコー (Koldskål)、デンマーク

デンマークの冷たいデザート。バターミルクの入ったレモン味のミルクスープにクッキーやフルーツを入れていただきます。デンマーク語で「冷たいボウル」を意味するもので、夏の定番デザートとして親しまれています。

スパゲティアイス  (Spaghettieis)、ドイツ

ドイツ南西部・バーデン=ヴュルテンベルク州のマンハイムが発祥といわれているドイツのアイスクリーム。スパゲッティ状に絞りだされたアイスクリームの上にストロベリーソースやホワイトチョコレートなどをトッピングして作られるもので、一見するとトマトソースがかかったスパゲッティそのもの。

1969年、マインハム生まれのイタリア人アイスクリーム職人、ダリオ・フォンタネッラ (Dario Fontanella)氏によって考案されたのが始まりであるといわれています。

パフェ (Parfait)、フランス

フランス語で「完璧」を意味するフランス発祥のデザート。シロップや卵、クリームをベースに作られるもので、上からソースやフルーツをトッピングして仕上げられます。

今やアメリカやカナダ、日本など世界で広く親しまれているデザートであり、地域によってバリエーション豊かなパフェが楽しめます。

フライドアイスクリーム (Fried Ice Cream)、アメリカ

アメリカで誕生したといわれているアイスクリーム。ひと掬いのアイスクリームを衣で包み、高温の油で素早く揚げて作られます。

その起源は19世紀頃とされていますが、1893年のシカゴ万国博覧会で初めて登場したという説や、1894年にフィラデルフィアの会社が発明したという説など諸説あります。

メープルタフィー (Maple Taffy)、カナダ

カナダの伝統的なお菓子。沸騰させたメープルシロップを雪の上に垂らし、冷えて固まったシロップを棒に巻きつけていただきます。 カナダで古くから親しまれている手作りキャンディーとして知られており、冬・春に催されるフェスティバルの屋台などで出回ることが多いそう。

パレタ (Paletas)、メキシコ

メキシコ発祥のアイスキャンディー。果汁やヨーグルト、ミルクなどがベースになったものにフルーツの果肉が入った氷菓子で、フレーバーは多種多様にあります。

美味しさはもちろんのこと、カラフルでポップな見た目をしていることから今や世界で広く親しまれています。本場のメキシコではパレタにチリペッパーをかけて食べる楽しみ方もあるのだとか。

Photo by Ben Sutherland

ホーキーポーキーアイスクリーム (Hokey Pokey Ice Cream)、ニュージーランド

ニュージーランド定番のアイスクリームフレーバー。焦がしたキャラメルクランチ入りのアイスクリームで、19世紀頃に誕生したといわれています。

その名称の由来は諸説ありますが、一説にかつてアイスクリーム売りが宣伝用に歌っていた歌の歌詞に「ホーキーポーキー」のフレーズがあったという説があります。

ドンドゥルマ (Dondurma)、トルコ 

トルコのアイスクリーム。その名称はトルコ語で「凍らせたもの」を意味し、粘り気が強く歯ごたえのある食感が特徴の一つです。アイスクリームの中にはトルコで古くから生薬として用いられてきた植物(サーレップ) が入っており、これが独特の粘りを出しています。

ミルクやバニラが一般的ですが、コーヒーやチャイ、ピスタチオ味などさまざまなフレーバーがあります。

クルフィ (Kulfi)、インド

インドの伝統的なアイスクリーム。風味付けしたミルクを煮詰めて凍らせたもので、その味わいはとても濃厚。南アジアを中心とした広い地域で親しまれており、ピスタチオやローズウォーター、サフラン、カシューナッツなど様々なフレーバーが楽しめます。

ビンス (Bingsu)、韓国

韓国の夏の定番デザート。スタンダードなものは削った氷に小豆餡が載った“パッピンス(Patbingsu)”ですが、近年アイスクリームや練乳、抹茶、果物などバリエーション豊かなものがあります。食べる際は、しっかり混ぜてからいただくのがコリアンスタイルなのだそう。

アイティムパット (Rolled Ice Cream)、タイ

タイのアイスクリーム。-20 ~ -30℃に冷やされた鉄板にアイスクリームやトッピングを薄く広げ、クルクル巻いて作られます。屋台の人気のデザートの一つであり、バニラ・チョコレート・ベリーなどさまざまなフレーバーがあります。

雪花冰 (シュエファービン / Xue Hua Bing)、台湾

台湾のかき氷。ミルクや果汁で味付けされた氷を細かく削り、果物やタピオカ、小豆など様々なトッピングを載せていただきます

。削られた氷は大変きめ細かく、クリーミーな味わいとフワフワな食感を楽しむことができます。台湾の代表するマンゴーの雪花冰は、マンゴーが旬を迎える5~8月頃に多く出回ります。

バブルワッフルアイスクリーム (Bubble Waffle Ice Cream)、中国

中国・香港で親しまれているストリートフード。広東語で“鶏蛋仔”(ガイダンジャイ、Gai daan jai)と呼ばれるお菓子で、専用のフライパンで生地を焼き上げるため独特な形をしています。

生地にはチョコレートや抹茶、チーズなど様々なフレーバーがあり、本場の香港では生地そのもの(プレーン)をいただくのが一般的だそう。

アメリカ・ニューヨークにあるチャイナタウンでは、アイスクリームやフルーツをトッピングしたものが人気を博するようになったのだとか。

ハロハロ (Haluhalo)、フィリピン

フィリピンの氷菓子。ミルクやシロップをかけたかき氷に、果物や甘く煮た豆・芋類、タピオカ、アイスクリームなど様々なトッピングが乗ったデザートです。その名称は、タガログ語で「ごちゃまぜ」を意味し、実際にかき混ぜて頂くのがフィリピン流です。

チェー (Chè)、ベトナム

ベトナムを代表するデザート。インゲン豆やタピオカ、フルーツ、ココナッツミルクなど多種多様な具材が入ったデザートスープです。路上の屋台や食堂で販売されていることが多く、温かいもの・冷たいもの両方が提供されています。

チェンドル (Cendol)、マレーシア

インドネシア、マレーシア、シンガポール、タイ、ベトナムなど東南アジア地域で広く親しまれているデザート。山盛りのかき氷の上にはパンダンの葉で着色された緑色のゼリー、ココナッツミルク、パームシュガーなどがトッピングされ、お好みで小豆やドリアン、スイートコーンなどを追加していただきます。

マレーシアもしくはインドネシアに起源があるといわれていますが、詳細は明らかにされていません。マレーシアでは、チェンドルが国家遺産の無形遺産リストの中に組み込まれています。

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