Local Cuisines in Americas – 南北アメリカの郷土料理 –

ハンバーガー (Hamburgers)、アメリカ

言わずと知れたアメリカの代表的な料理。その由来は、専門家の間でも意見が分かれ明確にはされていませんが、中でも18~20世紀前半にドイツ北部・ハンブルクから移住してきたドイツ人たちによって伝えられたひき肉料理が、その原型であるとする説があります。(当時、この料理は「ハンブルク風ステーキ」と呼ばれていました。)

1904年、アメリカで開催されたセントルイス万国博覧会で、このハンブルクステーキをサンドイッチのようにパンに挟んで「ハンバーガー」として売り出したことで広く知られるようになったのだそう。

メディア ルナ (Medialunas)、アルゼンチン

アルゼンチンのクロワッサン。塩気のきいたものや砂糖でコーティングされたもの、「ドゥルセ・デ・レチェ」と呼ばれるミルクジャムが塗りこまれたものなどさまざまな種類があります。アルゼンチンの朝食の定番の一つであり、コーヒーやマテ茶と一緒に食べるのが一般的です。

ファネスカ (Fanesca)、エクアドル

エクアドルの伝統的なスープ。乾燥させたタラやカボチャ、様々な豆類や穀物などから作られる料理で、古くから伝わる先住民の伝統とスペイン人によって伝わった文化が融合して生み出されたといわれています。

聖週間(復活祭前の1週間)の時期に食べる習慣があり、スープに含まれている12種の穀物はイエスの弟子・12使徒、タラはイエス・キリストを表しているのだそうです。

ププーサ (Pupusa)、エルサルバドル

エルサルバドルの国民食。トウモロコシ粉で作られた生地に、豆やチーズ、肉を挟んで平たく焼いた料理です。ププサの歴史は非常に長く、古代マヤ文明時代の遺跡・ホヤ・デ・セレン古代遺跡(世界遺産)にも痕跡があったといわれています。

プティン (Poutine)、カナダ

カナダの名物料理のひとつ。フライドポテトにチーズカード(牛乳を酵素で固めた熟成前のチーズ)と、グレイビーソースをかけて作られるもので、1950年代にケベック州で初めて作られたとされています。

カナダ全土で広く親しまれており、トロントやオタワなどでは毎年“プティンフェスティバル”が行われます。

ガジョ・ピント (Gallo Pinto)、コスタリカ

コスタリカの朝食の定番のひとつ。その名称はスペイン語でガジョ(Gallo)=「雄鶏」、ピント(Pinto)=「まだら模様の」を意味し、白米や豆、玉ねぎ、にんにくなどを炒めて作られます。隣国のニカラグアでも親しまれており、両国の国民食として知られています。


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バンデハ・パイサ (Bandeja Paisa)、コロンビア

チョリソーやひき肉、チチャロン(豚の皮を油で揚げたもの)、豆の煮込み、目玉焼きなどがワンプレートに盛り付けられた料理。コロンビア北西部・メデジン発祥の料理として知られ、その起源は地元のコーヒー農園で働く労働者のために作られたのがはじまりだといわれています。

ジャマイカンビーフパティ (Jamaican Beef Patty)、ジャマイカ

ジャマイカで親しまれている料理のひとつ。ターメリックで色付けした生地に炒めた牛ひき肉や唐辛子、玉ねぎなどの具材を包み、オーブンで焼いた料理です。最も古典的なものは、牛肉を使用したものですが、現在は鶏肉や豚肉、チーズ、シーフードなど様々なものがあるそう。

パステル・デ・ハイバ (Pastel de Jaiba)、チリ

チリの郷土料理の一つ。カニをはじめとした魚介類や玉ねぎ、にんにく、生クリーム、チーズ、スパイス類から作られるキャセロールで、伝統的なものは土鍋で作られます。なんでも白ワイン(特にシャルドネ)との相性は抜群だそう。

パステル (Pastel)、ブラジル

ブラジルの代表的なファーストフードの一つ。生地の中身はチキンや牛ひき肉、チーズなどセイボリー系の他、チョコレートやバナナ、イチゴなどスイーツ系のものもあります。その起源は諸説ありますが、20世紀頃に日本人移民によって考案されたといわれています。

ブラジルでは、1888年の奴隷解放令に伴う労働力不足を補うために世界のあらゆる地域から移民誘致が行われました。1900年代前半には、多くの日本人がブラジルへと渡り、コーヒーなどを生産する農場の雇用農民として従事しました。

アレパ (Arepa)、ベネズエラ

ベネズエラで親しまれている薄焼きのパン。とうもろこし粉にバターと水または牛乳を加えて練り、フライパンで焼いたもので、主に朝食や軽食として食されます。牛肉のトマト煮やツナ、チーズ、アボガド、トマトなどさまざまな食材を挟んでいただきます。

カウサ・レジェーナ (Causa Rellena)、ペルー

ペルーの郷土料理の一つ。アヒ・アマリージョ(黄色い唐辛子)やレモンなどが入ったマッシュポテトと、鶏肉/マグロ/アボカドなどの具材を、層になるよう型に入れて仕上げた”ペルー風ポテトサラダ”です。料理の前菜として提供されることが多く、バゲットとの相性も抜群だそう。

エンチラーダ・ホンジュレーナス (Enchiladas Hondureñas)、ホンジュラス

ホンジュラスの郷土料理のひとつ。トルティーヤ生地に肉や野菜、チーズを乗せた料理です。メキシコをはじめとした中央アメリカ各地で食されていますが、メキシコのは具材をトルティーヤを包むのに対し、ホンジュラスのは小ぶりのトルティーヤでオープンサンドにして作られます。

チレス エン ノガダ (Chiles en nogada)、メキシコ

メキシコの郷土料理のひとつ。ポブラノ(辛味の少ない唐辛子)にピカディージョ(ひき肉と野菜の炒め物)を詰め、クルミ入りのクリームソースとザクロの種をかけた料理です。料理の色合い(緑・白・赤)は、メキシコの国旗を表しており、独立記念日(9/16)前後によく食されます。

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