パステル・デ・ナタ (Pastel de Nata)
ポルトガルの伝統菓子のひとつ。丸い生地に卵黄をふんだんに使用したカスタードクリームが入ったタルトで、朝食や軽食に食べられることが多いそう。マカオを経由してアジア地域に広まったものは「エッグタルト」として親しまれています 。
オヴォシュ・モーレシュ (Ovos Moles)
ポルトガル中部・アヴェイロの名物菓子。魚や貝殻、樽などをかたどった白い皮の中に、卵黄のクリームが詰まったお菓子で、15~16世紀頃この地の修道院で生み出されたのがはじまりだといわれています。
当時洗濯のりとして卵白が使用されており、大量に余った卵黄はお菓子作りの材料として用いられました。2009年にはEUのPGI(地理的表示保護)の対象品目に指定されました。
ボーラ・デ・ベルリン (Bola de Berlim)
ポルトガルのビーチの定番菓子。カスタードクリームが詰められたものと、詰められていないものがあります。「ベルリーナー」と呼ばれるドイツのドーナツが原型と考えられており、第二次世界大戦中にドイツから避難してきたユダヤ人によってポルトガルに伝えられたといわれています。
ポルトガルの海岸では行商によってボーラ・デ・ベルリンが販売されており、ビーチで日光浴を楽しみながら食べる習慣があるそうです。
ボーロ・デ・メル (Bolo de Mel)
ポルトガル・マデイラ島のケーキ。生地にはアニスやシナモン、クローブなどのスパイスやハチミツが用いられ、伝統的にクリスマスの時期に食べる習慣があります。その歴史は15~16世紀頃、マデイラ島の修道院で作られたのがはじまりであるといわれています。食べる際は、カトラリーを使用せず生地を手で割り、マデイラワインと合わせるのが作法とされています。
RECOMMENDED POST
World Popular Desserts – 世界の郷土菓子 –
地域別で読む バームブラック (Barmbrack)、アイルランド アイルランドの伝統的なパン(ケーキ)。アイルランドでは毎年ハロウィンの時期に食されるもので、ゲール語で「斑点のあるパン」を意味します…
Local Desserts in Italy – イタリアの郷土菓子 –
アマレッティ (Amaretti) イタリアの伝統菓子の一つ。アーモンドを粉にしてメレンゲを加えて焼き上げたもので、マカロンの原型ともいわれています。名称はイタリア語の “amaro(苦い)”に由来し…
Local Desserts in Canada – カナダの郷土菓子 –
ナナイモバー (Nanaimo Bar) ブリティッシュ・コロンビア州、ナナイモ発祥のお菓子。ナナイモはかつて炭鉱で栄えた街で、ナナイモバーは炭鉱労働者が効率的にエネルギーを摂取できるよう考案されたと…
Local Desserts in New Zealand – ニュージーランドの郷土菓子 –
アンザックビスケット (Anzac Biscuits) 第一次世界大戦中に誕生したビスケット。オーツ麦や小麦粉、ゴールデンシロップ、ココナッツフレークなどから作られるもので、かつて戦場にいる兵士たちの…
Local Desserts in Netherlands – オランダの郷土菓子 –
トンプース (Tompouce) オランダの郷土菓子のひとつ。パイ生地にカスタードクリームが挟まっているお菓子で、生地の表面にはピンク色のアイシングがコーティングされています。キングスデー(国王の日)…
Beautiful Places in Portugal – ポルトガルの美しい場所 –
ベナジル洞窟 (Benagil) ポルトガル・アルガルヴェ地方にある洞窟。長年にわたって波の浸食によって自然に造られたもので、ボートやカヤックでしかアクセスできない場所にあります。頭上に大きく開いた穴…