

アシュレ (Aşure)
イチジク、アプリコットなどのフルーツやナッツ、豆、麦などから作られるお菓子。材料を鍋に入れ、とろみが出るまで甘く煮て作られるお粥のようなもので、特にイスラム暦の1月10日(アシュレの日) に多く食されます。
旧約聖書に登場するノアの方舟に積まれた食料でアシュレが作られたといわれていることから “Noah’s Pudding”とも呼ばれています。

キュネフェ (Künefe)
小麦粉で作られた長細い麺状の生地にシロップがたっぷりかけられた伝統的なデザート。中にはチーズとピスタチオが入っていて、専用の銀色の丸い皿に入れて焼き上げられます。

トゥルンバ (Tulumba)
油で揚げた生地をシロップに漬けたお菓子。生地がシロップをよく吸い込むことから、その名称はトルコ語で「水ポンプ」を意味します。トルコの他にも、中東・バルカン半島地域で親しまれています。

ドンドゥルマ (Dondurma)
トルコのアイスクリーム。その名称はトルコ語で「凍らせたもの」を意味し、粘り気が強く歯ごたえのある食感が特徴の一つです。アイスクリームの中にはトルコで古くから生薬として用いられてきた植物(サーレップ) が入っており、これが独特の粘りを出しています。
ミルクやバニラが一般的ですが、コーヒーやチャイ、ピスタチオ味などさまざまなフレーバーがあります。

バクラヴァ (Baklava)
細かく刻んだナッツを混ぜ合わせたフィロ生地を焼き上げ、甘いシロップをかけた伝統的なお菓子。その起源には諸説ありますが、オスマン帝国時代にトルコのトプカプ宮殿で誕生したという説があります。
ラマダン明けやお祝い事の際に食されることが多く、中東やバルカン半島、アジアなどの広い地域で親しまれています。

ロクム (Lokum)
砂糖にデンプンとナッツを加えて作られる郷土菓子。15世紀頃からオスマン帝国の宮廷菓子としてまで作られていたもので、世界でもっとも古いお菓子のひとつとされています。 ギリシャや欧米でも親しまれており、英語では “Turkish delight”(トルコの悦び)という名で知られています。

カトメル (Katmer)
トルコ南東部・ガズィアンテプの郷土菓子。この地でカトメルは朝食の定番の一つとして親しまれ、ピスタチオやカイマック(クロテッドクリームに似たトルコの乳製品)、砂糖を薄く伸ばした生地で包み、焼き上げて作られます。
ガズィアンテプでは、かつて結婚式が行われた翌朝に新郎新婦が朝食としてカトメルを食べるという風習があり、これには夫婦が生涯甘い生活が送れるようにという想いが込められていたといわれています。
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