A Variety of World Cakes – 世界のケーキ –

カッサータ (Cassata)、イタリア

イタリア・シチリア発祥の伝統的なお菓子。リコッタチーズとスポンジケーキをマジパンで包み、アイシング(糖衣)やシロップ漬けのフルーツで華やかに飾り付けられたデザートです。その起源には諸説あるものの、9世紀初頭シチリアを侵攻してきたアラブ人たちから伝わったといわれています。

キャロットケーキ (Carrot Cake)、イギリス

イギリスの伝統菓子。中世の時代、砂糖は大変貴重だったためその代用として人参が用いられたことが始まりであるといわれています。(=キャロットプディング)

第二次大戦中、砂糖の入手が困難になったことでキャロットケーキが再流行し、1960~1970年代にはヨーロッパ・アメリカでも親しまれるようになりました。

カーディナルシュニッテ (Kardinalschnitte)、オーストリア

オーストリア・ウィーンを代表する郷土菓子。メレンゲとスポンジケーキをストライプに焼き上げた生地に、クリームやジャムを挟んだお菓子です。コーヒークリームのものが有名ですが、古くからあるのはフランボワーズジャムの方です。

トンプース (Tompouce)、オランダ

オランダの郷土菓子のひとつ。パイ生地にカスタードクリームが挟まっているお菓子で、生地の表面にはピンク色のアイシングがコーティングされています。キングスデー(国王の日)などの祝日には、オランダのナショナルカラーであるオレンジ色のアイシングで覆われたトンブースが店頭に並びます。

ツガー・キルシュトルテ (Zuger Kirschtorte)、スイス

スイス中部ツーク発祥のケーキ。地元名産のさくらんぼを使用した蒸留酒・キルシュを染み込ませたスポンジ生地の側面にスライスアーモンド、表面に粉砂糖をふって仕上げます。

カンセケーエ (Kransekage)、デンマーク

デンマークやノルウェーの伝統的なケーキ。マジパンで作られた生地をタワーのように重ねたもので、新年や結婚式など特別な日に作られます。18世紀コペンハーゲンのパン屋で考案されたといわれており、デンマーク語で“花輪のケーキ”を意味します。

ドナウウェル (Donauwelle)、ドイツ

ドイツ、オーストリアで親しまれている伝統的なケーキ。サワーチェリー、バタークリーム、ココア、チョコレートなどを使用して作られるもので、名称は「ドナウ川の波」を意味します。生地の色合いがグリム童話「白雪姫」の描写に似ていることから「白雪姫のケーキ」と呼ばれることもあります。

クルトシュカラーチ (Kurtoskalacs)、ハンガリー

ハンガリーやチェコ、ルーマニアで親しまれている焼き菓子。ハンガリー語で 「クルトシュ(Kürtős) = 煙突」、「カラーチ(Kalács)= ケーキ」を意味します。 棒にパン生地を巻きつけて回転させながら焼き上げるお菓子で、シナモン・ココア・ナッツなど様々なフレーバーがあります。

シャルロット (Charlotter)、フランス

フランスの伝統的なお菓子。細長いビスキュイ生地の中に、ババロワやフルーツを流し込み、冷やして固めたもの。その名称は、英国王ジョージ3世の王妃 “ソフィア・シャーロット”が身に着けていたボンネット風の婦人帽に似ていることに由来します。(諸説あり)

クレームシュニッタ (Kremšnita)、クロアチア

クロアチアのサモボルで生まれた郷土菓子。カスタードクリームとメレンゲが2層になったクリームをパイ生地で挟んだお菓子です。クロアチアの広い地域で親しまれているものですが、他の地域では冷たく、サモボルでは温かくして食べるのが特徴です。

ナポレオンケーキ (Napoleon Cake)、ロシア

ロシアの伝統的なケーキ。フランスの郷土菓子“ミルフィーユ”が原型で、1812年ナポレオンのロシア遠征(祖国戦争)の100周年を記念して作られるようになりました。全体を覆うように装飾された細かいパン粉はロシアの雪を表現しており、当初はナポレオンの三角帽を象ったケーキが作られたそう。

レッドベルベットケーキ (Red Velvet Cake)、アメリカ

ココアパウダーと食用色素で色付けされた生地とクリームが層になったアメリカのケーキ。色鮮やかな赤色が特徴的なケーキで、特にクリスマスやバレンタインデーに多く食されます。その起源は1,800年頃ビクトリア朝時代とされていますが、発祥地については諸説あります。

ボロ デ ブリガデイロ (Bolo de Brigadeiro)、ブラジル

ブラジルのチョコレート菓子“ブリガデイロ”で飾られたケーキ。ブリガデイロとは、ポルトガル語で“准将”を意味し、20世紀のブラジルの政治家エドゥアルド・ゴメスに由来します。デザートととしてはもちろん、誕生日パーティーの定番のお菓子としても親しまれています。

1940年代、ゴメス氏が大統領選に出馬した際、資金集めのパーティーで振る舞われたのがこのブリガデイロでした。残念ながら当選には至りませんでしたが、ブリガデイロはブラジルの食卓に欠かせないものとなりました。

パブロワ (Pavlova)、オーストラリア

オーストラリア/ニュージーランドで愛されているお菓子。メレンゲの生地に生クリームとフルーツで飾り付けしたケーキです。1920年代にツアーで訪れたロシア人バレリーナ/アンナ・パブロヴァに提供したことが始まりであるといわれていますが、その起源には諸説あるそう。

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