Local Desserts in Spain – スペインの郷土菓子 –

ロスコン・デ・レジェス (Roscon de Reyes)

スペインのクリスマスのお菓子。ドーナツ型の生地に砂糖漬けしたフルーツやナッツが散りばめられたケーキで、1月6日の公現祭(3名の賢者がキリストの誕生を祝福した日)に食されます。

ケーキの中には陶器の人形や豆が入っており、前者は幸運が訪れ、後者はロスコンの代金を支払わなければならないルールがあるそう。

チュロス (Churros)

スペインで朝食や軽食として親しまれている揚げ菓子。砂糖をまぶしたり、ホットチョコレートに浸したりしていただきます。

その起源は諸説あり、16世紀初頭の中国・明に訪れたポルトガル人が、中国の揚げパン「油条(Youtiao)」を模したものとしてチュロスが作られ始めた説。

他には、スペインの羊飼いが長期に渡る野外活動でも作ることができるパンの代用としてチュロスが作られるようになった説などがあります。この場合、「チュロス」という名称は羊の「ナバホ・チュロ」の角に形が似ていることに由来すると考えられているそう。

ウエソス・デ・サント (Huesos de Santo)

「聖人の骨」を意味するスペインのお菓子。筒状のマジパンにクリームが詰められたお菓子で、伝統的なのは卵黄と砂糖を使用したクリームが入ったものですが、現在はチョコレートやココナッツなどバリエーション豊かなものがあります。例年11月1日に催されるカトリック教会の行事・諸聖人の日に食べる習慣があります。

トゥロン (Turrón)

ナッツ類にハチミツや砂糖などを加え、卵白で固めたヌガー菓子。季節を問わず親しまれるお菓子ですが、クリスマスのシーズンには特に多く出回ります。トゥロンの代表的な産地としてアリカンテ県ヒホナ町があり、この地で作られるトゥロンは地理的表示保護(PGI)に認定されています。

その歴史には諸説ありますが、トゥロンの最も古い記録として1484年に書かれたバレンシア市の文書が残されています。

クレマ・カタラーナ (Crema Catalana)

スペイン北東部・カタルーニャ地方のお菓子。レモンの皮やシナモンなどで風味付けされたカスタードを陶器に入れて冷やし、仕上げに表面にまぶした砂糖を炙ってカラメルの層を作ります。

1年を通して親しまれているデザートですが、3月19日の聖ヨセフの日に食べる習慣もあり、別名「クレマ・デ・サント・ジョゼプ(Crema de Sant Josep)」の名称でも知られています。

ボルボロン (Polvoron)

スペイン南部・アンダルシア地方発祥とされるスペインのクッキー。小麦粉や砂糖、アーモンド、ラードなどから作られます。口に含むとホロホロと溶けてしまうほどの繊細なお菓子で、クリスマスの時期に食べる習慣があります。

タルタ・デ・サンティアゴ (Tarta de Santiago)

スペイン語で「聖ヤコブのケーキ」を意味するガリシア州のお菓子。アーモンドパウダーや卵、砂糖などから作られるケーキで、生地の表面には粉砂糖で聖ヤコブの十字架がかたどられているのが特徴です。聖ヤコブはイエス・キリストの12使徒の一人であり、スペインの守護聖人として知られています。

このケーキの起源は16~18世紀にさかのぼり、当時は砂糖やアーモンドは貴重な食材だったため、裕福な人々の間で食されていました。

バスクチーズケーキ (Basque Cheesecake)

スペイン・バスク地方発祥のチーズケーキ。現地では「タルタ・デ・ケソ (Tarta de Queso)」や「ガスタ・タルタ (Gazta Tarta)」などの名称で知られています。

オーブンで高温且つ短時間で焼き上げるため、表面は香ばしく、中はしっとりとした食感になります。その起源は、サン・セバスティアンにあるバル(飲食店)「ラ・ヴィーニャ(La Viña)」で生み出されたといわれています。

モナ・デ・パスクア (Mona de Pasqua)

イースター時期に食されるお菓子。甘いブリオッシュ生地の上にゆで卵がのせられたものが伝統的なスタイルですが、現在ではデコレーションケーキスタイルのものも多く供されています。

カラフルな羽根や卵型のチョコレート、フィギュアなど、地域によって多種多様なトッピングが施されたモナ・デ・パスクアが存在します。

エンサイマダ (Ensaïmada)

スペイン・マヨルカ島発祥の渦巻き状の菓子パン。小麦粉や砂糖、卵、イースト、水、ラードなどから作られ、生地の表面には粉砂糖が振りかけられています。その名称は、「豚のラード」を意味する “saïm” に由来します。生地の中にクリームやチョコレート、ジャムのフィリングが入ったものなど様々な種類があります。

ロスキージャ (Rosquilla)

スぺイン風ドーナツ。小麦粉や砂糖、卵、アニス酒、シナモン、レモンの皮などからつくられた生地を揚げたり、焼いたりして作られます。例年5月にマドリードで開催される「聖イシドロ祭」や聖週間などの時期に食べる習慣があります。

生地の表面をシュガーシロップでコーティングされた「ロスキージャス・リスタス (Rosquillas Listas)」や、白いメレンゲがのった「ロスキージャス・デ・サンタ・クララ (Rosquillas de Santa Clara)」、プレーンの「ロスキージャス・トンタス (Rosquillas Tontas)」などの種類があります。

マグダレーナ (Magdalena)

スペイン風マフィン。小麦粉や砂糖、卵、バター、オリーブオイル、レモンの皮などから作られ、上からグラニュー糖を振りかけて仕上げられます。朝食や軽食としてコーヒーとともに食されるのが一般的です。

その起源には諸説あり、フランスのマドレーヌが原型とされている説や、マグダレーナという少女がキリスト教三大巡礼地の一つであるサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼者にこのお菓子を提供していたという説などがあります。

ブニュエロ (Buñuelo)

スペインの揚げ菓子。小麦粉や牛乳、バター、卵、レモンの皮のすりおろしなどを混ぜ合わせた生地を油で揚げて作られ、粉砂糖を振りかけて仕上げられます。生地の中に生クリームやカスタード、チョコレートクリームなどが入っているものもあります。

11月1日の「諸聖人の日 (Día de Todos los Santos)」や3月1日~19日までバレンシアで開催される「火祭り (Las Fallas) 」などの時期に食されることが多く、この時期には町のあちこちに揚げ菓子の屋台が出て、ブニュエロやチュロスなどが供されています。

パナジェッツ (Panellets)

スペイン・カタルーニャ地方のお菓子。アーモンドパウダーやさつまいなどを練り上げた生地を丸めて、松の実をまぶし、オーブンで焼いて作られます。

伝統的なレシピや製法に基づいて製造された製品であることを保証する「伝統的特産品保証 (TSG) 」に登録されており、伝統的に11月1日の「諸聖人の日 (Día de Todos los Santos)」に食されています。

コカ・デ・サン・フアン (Coca de San Juan)

甘いパン生地にドライフルーツやナッツ、砂糖などがトッピングされたお菓子。6月に催される「サン・フアンの火祭り (Hogueras de San Juan) 」の時期に食されることから、このような名前が付けられました。「コカ」とはイタリアのピザに似たパンの一種のことで、甘いものから塩気のあるものまで多種多様なものが存在します。

ピオノノ (Piononos)

アンダルシア州、グラナダ県にある町、サンタ・フェ (Santa Fe) 発祥のお菓子。筒状の生地の上に甘いクリームがのっている一口サイズのお菓子で、その名称はローマ教皇ピオ9世にちなんで名付けられました。19世紀頃、敬虔なキリスト教徒でありパティシエのセフェリーノ・イスラ (Ceferino Isla) によって考案されたといわれています。

RECOMMENDED POST

Local Cuisines in Spain – スペインの郷土料理 –

Local Cuisines in Spain – スペインの郷土料理 –

カネロニ (Canelons) スペイン・カタルーニャ地方の料理。18世紀頃にイタリアから伝わった料理で、円筒形のパスタを使用するのが特徴です。スペインでは聖ステファノの日(12/26)に食されること…

Traditional Cuisines in Spain – スペインの伝統的な料理 –

Traditional Cuisines in Spain – スペインの伝統的な料理 –

ピンチョ (Pincho) スペイン・バスク地方発祥の伝統的な軽食。一口大のパンやチーズに、生ハムやチーズ、オリーブ、魚介類、野菜などをのせていただきます。スペインのバルの定番料理としても知られており…

Festive Dishes in Spain – スペインの行事食 –

Festive Dishes in Spain – スペインの行事食 –

カネロニ (Canelons) スペイン・カタルーニャ地方の料理。18世紀頃にイタリアから伝わった料理で、円筒形のパスタを使用するのが特徴です。スペインでは聖ステファノの日(12/26)に食されること…

Local Desserts in Spain – スペインの郷土菓子 –

Local Desserts in Spain – スペインの郷土菓子 –

ロスコン・デ・レジェス (Roscon de Reyes) スペインのクリスマスのお菓子。ドーナツ型の生地に砂糖漬けしたフルーツやナッツが散りばめられたケーキで、1月6日の公現祭(3名の賢者がキリスト…

Breakfast Dishes in Spain – スペインの朝ごはん –

Breakfast Dishes in Spain – スペインの朝ごはん –

ボカディージョ (Bocadillo) バゲットに様々な具材を挟んだスペインのサンドイッチ。パンに挟む具材としてハムやチーズ、スペイン風オムレツのトルティージャ、イカフライなど多種多様なものがあります…

Traditional Desserts in Spain – スペインの伝統的なお菓子 –

Traditional Desserts in Spain – スペインの伝統的なお菓子 –

チュロス (Churros) スペインで朝食や軽食として親しまれている揚げ菓子。砂糖をまぶしたり、ホットチョコレートに浸したりしていただきます。 その起源は諸説あり、16世紀初頭の中国・明に訪れたポル…

Traditional Desserts in Sweden – スウェーデンの伝統的なお菓子 –

ヴォッフロル (Våfflor) スウェーデンのワッフル。ベルギーのワッフルよりも平たく、ハートの形をしているのが特徴で、ジャムやホイップクリーム、アイスクリームなどを添えて供されます。1年を通して親しまれていますが、3 […]

Read More

A Variety of Breads in Finland – フィンランドのパン –

ルイスレイパ (Ruisleipä) フィンランドの国民的なライ麦パン。フィンランドの主食として親しまれ、2月28日は「ライ麦パンの日 (Ruisleipäpäivää)」と定められています。様々な種類がありますが、特に […]

Read More

Festivals in Germany -ドイツの祭り –

ケルンのカーニバル (Kölner Karneval) ドイツ・ケルンで開催される行事。ドイツ三大カーニバルのひとつで、色鮮やかな衣装やドイツの伝統衣装に身を包んだ人々によるパレードが行われます。このパレードはドイツ最大 […]

Read More