Local Desserts in Poland – ポーランドの郷土菓子 –

ラツヒ (Racuchy)

生地にりんごが加えられたポーランドのパンケーキ。朝食や昼食として食されることが多く、粉砂糖をふりかけたり、ジャムやクリームなどを添えたりして供されるのが一般的です。ポーランドは世界でも有数のりんご生産国として知られており、国内にはりんごを使用したデザートや料理が多く存在します。

ポンチュキ (Pączki)

ポーランドのドーナツ。キリスト教の祝日「脂の木曜日」(四旬節の直前の木曜日)に食べる習慣があり、生地の中にはバラやフルーツのジャム、クリームなどが詰められています。

16世紀頃よりポーランドに登場したとされ、もともと断食が行われる四旬節の前に食材を使い切る目的で作られるようになったそうです。

マコヴィエツ (Makowiec)

イースターやクリスマスの定番菓子として親しまれているロールケーキ。生地の中にはケシの実のペーストやレーズン、クルミなどが入っており、上からオレンジピールや粉砂糖が振りかけられていることが多いです。

ポーランドの民間信仰によれば、ケシの実は幸福をもたらすと信じられており、キリスト教においては収穫と豊穣の象徴として捉えられているのだそうです。

マズレク (Mazurek)

イースターの時期に作られるポーランドのフラットケーキ。平らな生地にクリームやナッツ、ドライフルーツなどで華やかに装飾が施されたお菓子で、多くの場合その装飾はイースターをモチーフにしたデザインが描かれています。

ポーランド中部・クヤヴィ・ポモージェ県のマズレクは、ポーランド農業農村開発省によって伝統的製品リストに登録されています。

セルニック (Sernik)

トファルグ (Twaróg)と呼ばれるポーランド産の白チーズを用いて作られるベイクドチーズケーキ。チーズケーキ自体は古代ギリシャ時代が起源とされていますが、ポーランドには1683年オスマン帝国による第二次ウィーン包囲後に、ポーランド王・ヤン3世ソビェスキ(Jan III Sobieski)によってレシピが本国に持ち込まれたといわれています。

日常的にも親しまれているデザートですが、イースターの時期にも食べる習慣があります。

ウゼトカ (Wuzetka)

ポーランド・ワルシャワの名物菓子。ココア風味のスポンジ生地にホイップクリームやジャムなどを挟んだケーキで、生地のトップはチョコレートのアイシングやホイップクリームなどが飾られているのが一般的です。

その名称は、1940年代このケーキを販売していた菓子店が、道路「W‐Z (東西線)」沿いにあったことに由来するという説が通説とされています。他にも「チョコレートで焼く」を意味する“wypiek z czekoladą” (略して“WZ”)に由来するという説や、「クリームで焼く」を意味する “wypiek z kremem” (略して“WZ”)に由来するという説などがあります。

カルパトカ (Karpatka)

バニラ風味のペストリークリームをシュー生地に挟んだポーランドのクリームパイ。生地の表面の凹凸が雪で覆われたカルパティア山脈 (東ヨーロッパにまたがる山脈) に似ていることから、このような名称が付けられました。カルパトカとよく似たお菓子に「クレムフカ (Kremówka)」がありますが、カルパトカは凹凸のあるシュー生地に対して、クレムフカは平らなパイ生地が用いられています。

ファボルキ (Faworki)

カーニバルの時期に親しまれるポーランドの揚げ菓子。中央部に切り込みの入った薄い生地をひねり、油で揚げて粉砂糖を振りかけて作られます。地域によっては「フルスト (Chrust) 」、英語では「エンジェルウィングス (Angel Wings) 」の名称で知られています。

センカチュ (Sękacz)

棒を回転させながら生地を層状に塗り重ねて焼いて作られるポーランドのお菓子。16世紀頃のポーランド・リトアニア共和国時代、貴族の間で親しまれてきたと考えられています。リトアニアでは「シャコティス (Šakotis)」と呼ばれ、センカチュよりも生地の密度が高く、角 (生地の突起) の数が多いのが特徴です。

クレムフカ (Kremówka)

「ナポレオンカ (Napoleonka)」の名称でも知られるポーランドのクリームパイの一種。パイ生地の中身は主に主にバニラ風味のカスタードクリームですが、バターを加えた濃厚なものや、ホイップクリームを重ねた2層仕立てのものもあります。

ポーランド・マウォポルスカ県にある町、ヴァドヴィツェ (Wadowice) 出身の元ローマ法王聖ヨハネ・パウロ2世の好物としても知られています。

シャルロトカ (Szarlotka)

ポーランドのアップルケーキ。 “Ciasto Kruche”と呼ばれるショートクラスト生地に煮詰めたリンゴを挟んで作られます。生地の表面にクランブルや粉砂糖を振りかけたり、ホイップクリームやバニラアイスを添えたりして供されることもあります。

フランスのお菓子「シャルロット・リュス (Charlotte Russe) 」が原型だとされ、19世紀にポーランドで流行したと考えられています。

バブカ (Babka)

イースターの時期に食されるイーストケーキ。中央に穴の空いた円錐台型の生地が特徴で、上から粉砂糖やシュガーグレーズなどがかかっているのが一般的です。その名称はポーランド語で「祖母」を意味する “ Baba / Babka (縮小語) ” に由来すると考えられており、現在はポーランドをはじめとするヨーロッパ諸国で広く親しまれています。

マクフキ (Makówki)

ポーランド南西部・シロンスク地方で親しまれているデザート。パンや牛乳、ケシの実、蜂蜜、ドライフルーツなどから作られ、クリスマスの時期に食されるのが一般的です。ケシの実は豊かさや多産、繁栄の象徴であり、ポーランドではクリスマスの時期にケシの実を用いたお菓子を食べる習慣があります。

ルルキ・ズ・クレメム (Rurki z Kremem)

円筒形の生地にホイップクリームが入ったお菓子。その形が魚雷 (海戦兵器) に似ていることから、「トルペードデザート (Torpedo Dessert)」とも呼ばれています。ポーランドの他にも、トルコやブルガリア、ギリシャ、ルーマニアなどの国でも親しまれており、国によって生地や中に詰めるクリームの種類には様々なものがあります。

ロガル・シフェントマルチンスキ (Rogal świętomarciński)

ポーランド西部・ポズナンの名物として知られるポーランド風クロワッサン。ケシの実や、レーズン、ナッツ、砂糖漬けのフルーツなどが詰められた生地をオーブンで焼き、上からアイシングや刻んだアーモンドを振りかけて仕上げられます。

例年11月11日の「聖マルチンの日」に、ポズナンやヴィエルコポルスカ地方の一部の地域ではロガルを食べる習慣があります。2008年にはEUのPGI (地理的表示保護) の対象品目に指定されました。

トルンスキェ・ピェルニキ (Toruńskie Pierniki)

ポーランド中北部・トルンの名物菓子。小麦粉やハチミツ、ブラックペッパー、クローブ、ナツメグ、カルダモン、アニスなどから作られるジンジャーブレッドで、伝統的な型で焼き上げたものや、チョコレートまたはアイシングをかけたもの、中にジャムを入れたものなどさまざまなバリエーションがあります。

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